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日経225オプション取引で証拠金はなぜ必要なのか?

   

margincallオプション取引で売りをするときには証拠金が必要になります。オプションの買いは証拠金は必要ありません。では、なぜオプションの売りは証拠金を預けないと「売り」をさせてもらえないのでしょうか?合わせて証拠金の計算方法や追証について解説します。

証拠金が必要な理由は?

オプションの売りには相場状況によって大きな損失を被ることがあります。なぜなら、最終決済日には行使価格との差額を払わなければならないからです。

例えば:行使価格17,000円のプットオプションを売っていて、SQが15,000円になったとすると、200万円の損失になります。
※計算式:(17,000-15,000) x 1,000 = 200万円

仮に購入時には先物価格から十分に行使価格が離れたオプション(ファー・アウト・オブ・ザ・マネー)であったも、最終的にSQ日がどこまで下落するかはわかりません。

ですので相場の状況に合わせて損失が出た時に備えて受け渡す現金を確保しておく必要があります。というのは、この証拠金がないと証券会社が投資家の損失を肩代わりして取引所に払わなければいけないからです。

そのために各証券会社では必要な証拠金を計算し、「これだけあれば大丈夫」と思える金額をあらかじめ投資家から担保として差し入れてもらうためです。

証拠金はどうやって計算するのか?

証拠金はどうやって計算するのかを各要素ごとに見ていきます。証拠金の計算には「SPAN証拠金」と「オプションの合計価値」の2つが必要です。

証拠金要素1:SPAN証拠金

cme-groupSPAN証拠金と呼ばれるCME(Chicago Mercantile Exchange:シカゴマーカンタイル取引所)が開発した計算モデルによって算出されます。そして、SPAN証拠金はオプションのリスクパラメータ(グリークス)に基づいて計算されています。

現在のポジションのSPAN証拠金がいくらなのかは各証券会社のツールで計算することが可能です。ですから、独自に算出できなくてもとりあえずは問題ありません。(引け前に予想が出来れば、「不足しそうだな」という場合にザラ場中にポジション調整したり、他の口座から出金指示を出して翌営業日に振り込める体制を整えることもできます。)

そして、このSPAN証拠金に各証券会社が「掛目」を設定し、必要な証拠金の額が決定します。現在時点(2015/1/19)のSBI証券は掛目100%です。

証拠金要素2:オプションの合計価値(NPV)

オプションの合計価値とは「売と買を合わせて今のポジションの価値はいくらなのか?」ということです。

例:行使価格15500円のプット買終値50円、行使価格16500円のプット売終値200円
この時のオプションの合計価値は(50-200)x1,000=-15万円になります。なぜマイナスかと言えばこのポジションを閉じるのに終値ベースで15万円が必要だからです。

証拠金計算まとめ

必要証拠金額=SPAN証拠金 x 証券会社設定の掛け目 – ネットポジションの価値 となります。

追証が発生したらいつまでに入れるの?

証拠金が発生した場合、大抵の証券会社では翌営業日の決められた時間までに口座に入金する必要があります。SBI証券の場合は翌営業日の15時30分までです。これを「追証」と言います。英語では「マージン・コール(Margin Call)」呼ばれ映画のタイトルにもなりました。

追証を入金しないとどうなるのか?

現在の建玉が全て強制決済されてしまいます。さらに口座に入っている証拠金で決済できない損失になった場合は追加での支払いを行わなければなりせん。払えない場合は延滞利息も発生します。

このような事態が発生しないためにも通常時は必要証拠金の3倍以上の証拠金を口座に入れておくかすぐに振り込める態勢が望ましいと考えます。
なぜなら、マーケットが荒れた時にアンフェーバーなポジションで且つ証券会社が掛目を上げた場合に必要な証拠金が急激に増える恐れがあるからです。

特にベガショートのポジションの場合は、急場をしのげればボラティリティが下がって結局大丈夫だったということも多いです。そのためにも強制決済だけは何としても避けたいです。

リアルタイムロスカット口座って何か?

証券会社によってはリアルタイムで必要証拠金を計算して不足した場合に即時決済を行う口座があります。例えば、松井証券のロスカット口座です。

この口座を設定すると、建玉を通常の口座より多く建てることが出来ます。しかしその反面、必要証拠金がリアルタイムで計算されて不足した場合に、全建玉が強制決済されるのでかなり恐い口座です。通常の口座よりも多めに証拠金を積んでおくなど対策が必要です。

東日本大震災の時に夜間取引で場が荒れて不利な価格で強制決済されたという事例が報告もされています。

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