投資初心者のための 鉄壁資産運用

「株式取引」と「先物取引・オプション取引」の3つの違いとは?

      2015/01/21

東証と大証「株取引」と「先物取引・オプション取引」は似ているようですが、なぜか口座を別に設けて取引をしないとので面倒だったり、「難しそう」ということで投資初心者には避けられがちです。

知らないことで避けてしまうのは人間の危険回避の性質です。ですから、その違いを知ってあなたにとってメリットがありそうな取引なのかどうか考えてみるのもいいでしょう。

違い1:決済の方法が違う

株の決済方法

株を購入するときに購入代金が必ず必要になります。なぜなら株を売る相手に現金を渡すためです。そのため、現物取引では購入代金が口座にないと取引できません。また、信用取引では購入代金を証券会社から借りるので金利が発生します。さらに、担保として一部(3分の1)が口座に残っていなくてはいけません。

そして、購入後は「株」という商品を購入したのでいつまでも保有しておくことが可能です。(信用取引は決められたルールに応じて期間が設定はされています。)

先物・オプションの決済方法

一方、先物は購入時に現金を用意する必要はありません。購入時に現金を用意する必要がない理由は先物が「契約」だからです。(オプション取引も契約ですが、買建は現金がいる理由は後述しました。)

先物の決済例

例:2月限日経225先物ラージを17500円で1枚買建の場合
この場合は2月の満期日に(日経平均株価指数(SQ)-17500円)x 1000 の金額をもらう(マイナスの場合は払う)契約になっています。ですから、満期日にこの差額が用意できれば契約自体は問題がありません。しかし、それでは証券会社がとりっぱぐれる可能性があるので証拠金として担保を取られるわけです。

ただし、契約は証券会社と行っているわけではなく、取引所を通して「匿名の誰か」と行っています。ですが、証券会社は取引所に金銭の受け渡し義務があるため証拠金をとられています。

オプションの決済例

例:2月限行使価格18000円のコール・オプションの1枚買建の場合
2月の満期日にMax(日経平均株価指数(SQ)-18,000円 , 0円) x 1000 の金額をもらいます。満期日に支払いは発生しないので証拠金が不要になります。売建の場合は満期日に支払いが発生する可能性があるので証拠金が必要です。

購入時の代金 証拠金
オプション買 支払う 不要
オプション売 もらう 必要

何で契約なのにお金を払うのか?

オプションを買う場合に代金が必要なのはその契約自体に価値があるからです。これをオプションが「時間的価値」を持っているからです。また、権利行使価格(ITMの場合)によっては「本源的価値」も持ちます。

オプション売りの場合は、その逆に価値があるものを契約してあげたのでお金がもらえるわけです。このためオプション売りは基本的には有利な戦略とも言われます。

現物決済の例

また、日経225先物・オプションは指数先物・指数オプションなので「差金決済」(満期日に差額をやり取りする)しかありませんが「現物決済」(契約価格で株をやり取りする)と呼ばれるものもあります。

例:ソニー株を満期日(2015/5/15)に2500円で10万株買いを現物決済する先物取引
満期日のソニーの株価がいくらであっても2500円でソニー株を10万株購入しなければいけません。ソニー株が2500円より高ければ評価損になり、2500円より低ければ評価益になっているだけです。この後は現物株を保有している状態になります。(現在、個人投資家はこのような取引を証券会社から提供されていないので出来ませんが、機関投資家では可能です。)

違い2:先物・オプションの方がレバレッジ効果が高い

決済方法が違うために事前に用意しておかなければいけないお金の額が異なります。ですから、先物取引やオプション取引ではレバレッジ効果があると言われるのです。先物は満期日に差額が用意できればいいので契約時には必要ありません。(ただし、証拠金は用意する必要はあります。)

信用取引と先物・オプション取引のレバレッジの違いは?

信用取引でもレバレッジはかけられます。しかし、3倍までで、かつ、金利も取られます。

一方、先物取引の場合は想定元本が1700万円(17000円x1000)の取引で80万円ぐらいの証拠金が必要です。ですから、先物取引は約20倍(=1700/80)のレバレッジが効いていることになります。オプション取引もATMのプットオプションの売りは約100万円の証拠金が必要(相場状況や残存により変化します)なので同じぐらいのレバレッジだと考えられます。

ですので、資金効率は良くなります。しかし、それだけリスクが高いことは十分に認識をして余裕を持った取引を行う必要があります。証拠金ぎりぎりまで取引をするようなことは絶対に避けなければなりません。

違い3:先物は売り買いどちらからでも条件が同じ

株の場合は基本的に買いからしか入れません。信用取引を利用すれば、空売りも可能です。ですが、「貸株料」を取られます。さらに、制度信用の場合、運が悪いと「逆日歩」も取られてしまうこともあります。

一方、先物は買も売もどちらも同じ条件で行うことが出来ます。ですから、売りを仕掛けやすいのです。よくニュースで「今日は先物主導で株価が下がった」と言われる時があります。これは天井を予想した投資家が先物で現物のヘッジをしたり、ヘッジファンドが売り仕掛けをして先物を売った流れが現物株にも影響して現物株を安値で売買する投資家が出てきたということです。

つまり、下げ相場でも上げ相場でも同一条件で収益を上げることが出来るのが先物取引になります。

オプション取引の場合は違うようだけど?

オプションの場合も取引としてはどちらも可能です。売建だから手数料が高いということはありません。

ただし、すでに述べたようにオプション買は契約時に代金が必要で証拠金が不要です。一方、オプション売は契約時に代金がもらえるのと証拠金が必要なのが異なります。また、売建はリスクが高いため証券会社ごとに売建の枚数に制限があります。

 -オプション講座・基礎編, オプション
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