インプライド・ボラティリティとヒストリカル・ボラティリティの違いは何か? | 投資初心者のための 鉄壁資産運用

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インプライド・ボラティリティとヒストリカル・ボラティリティの違いは何か?

   

オプション取引で重要なのはインプライド・ボラティリティ(以下、IV)です。しかし、IVは直接的にマーケットで見ることは出来ません。また、過去のデータから計算してヒストリカル・ボラティリティ(以下、HV)と混同してしまいます。今回はこの2つのボラティリティの違いを解説します。

算出の方法が違う

IVは現在のオプション価格から算出します。一方、HVは過去の日経平均株価の動きから算出します。つまり、ボラティリティの計算のもとになるデータが違います。

ボラティリティの意味合いが違う

では、この2つは何を表しているのでしょうか?

IVは現在のオプション価格から推定される日経平均株価のオプション満期日までの変動率を表しています。一方、HVは過去の変動率を表しています。ボラティリティの数値が未来を表しているのか過去をあらわしているのかに違いがあります。

なぜ未来の変動率が分かるの?

実際は未来の変動率が分かるわけではありません。未来のことは誰にも分かりません。

しかし、株価の動きをブラックショールズモデルで仮定した時にオプション価格から推定することが可能です。ですから、「インプライド=暗示的に」という言葉が使われるのです。

なんで同じ満期で違うインプライド・ボラティリティの値になるの?

例えば、「権利行使価格18000円のコールオプションのIV」は17%で「権利行使価格19000円のコールオプションのIV」は20%ということはよくあります。

IVが(満期日までの)未来の変動率を表しているのなら、権利行使価格が違っていてもIVは同じでなくてはおかしいですよね。この違いが出てくる理由はIVを算出するときにあくまで「ブラックショールズモデル(以下、BSモデル)を仮定したら未来の変動率がこの値(IV)になる」という仮定をしているからなのです。

ですから、権利行使価格によってIVが違うのは、BSモデルで仮定している原資産の動き(変動率が正規分布)と実際のマーケット参加者が考えている動きが違うためです。そのため権利行使価格によってIVがまちまちになってしまします。

まとめ

インプライド・ボラティリティ ヒストリカル・ボラティリティ
何を表しているのか? 原資産の将来の変動率 原資産の過去の変動率
何から計算するのか? オプション価格 原資産の過去のデータ

IVとHVの違いは未来か過去かということを抑えておいてください。そして、オプション取引をするときに重要なのはIVです。HVはあくまで過去データです。ただ、HVが上昇すれば、それだけ、未来の変動率が上がることを示唆するのでIVも上昇することがあります。

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