オプション買は本当に「リスク限定」か?
「オプションの買いはリスク限定だから安全だ」とよく言われています。オプション買いしかできない証券会社もあります。と言うことはオプション売りは危険でオプション買いは安全だ、だからオプション買いだけをしていればいいのではないか?と思われるかもしれません。
今回はオプション買のリスク限定について「本当にリスク限定」なのかを見ていきます。
オプション買を1回しかしない時
もし、あなたがオプション取引を1回しかやらないのならオプション取引は本当にリスク限定です。
10万円のオプションを買った場合、SQ日に0円になるかITMになって差金決済で利益が出るかどちらかです。1回しかオプション取引をしない時は取引時から最大損失額が分かっているのでオプション買いは確かにリスク限定です。
オプション買いを継続的にする時
継続的にオプション取引をする人にとってリスク限定とは言い難い事実があります。それは毎限月で10万円のオプションを買っていれば毎月最大10万円失うことになります。これをオプション取引を止めるまで損失が出ます。
ずっと損失が出るってどういう意味?
例えば、40歳の人がオプション取引を始めて老後も頭が働く間オプション取引をした場合、約40年間で40x12x10万円=4800万円の最大損失が出ます。確かにそれでも損失限定ではあります。
しかし、今の段階でいきなり4800万円の損失を覚悟してオプション買いを開始は出来ないと思います。4,800万円を現時点で保有していなくてオプション取引をする個人投資家は
たくさんいます。ですから、長期的にオプション買戦略を実行する時はリスク限定とは言い難いです。
オプションは時間価値の塊
オプション(特にOTMのオプション)は時間価値の塊です。時間的価値は「人間の慾」だと思います。もしかしたら、上がるかもしれないでも損失は限定させたいという時にコールオプションを買います。
しかし、毎日時間的価値は目減りしています。リスクが限定されているにはそれなりの理由があるわけです。ですから、リスク限定で何回も取引をして損失を出していけば結局想定外の大きな損失が発生している可能性があるのです。オプション買戦略を実行するときは損失限定を当てにしないで実行する必要があります。
編集後記
1歳半の息子が音が好きでお歌が鳴ると手を振って踊る真似をします。家では教えていないので保育園でやっているのでしょうね。毎日成長に驚かされます(^_^)/
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